2017年9月10日日曜日

LSTMによる学内消費電力の予測

 Deep Learningにおいて、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)とRNN(再帰型ニューラルネットワーク)はその双璧とも言えよう。ここでは、RNNのうちのLSTM(Long short-term memory)の応用について検討する。

 LSTMと言えば、時系列のデータ。株価、為替、乗客数、売り上げ等々、予測したいものはいくらでもある。ここでは、大学らしいデータでやってみたい。公開されている「KAIT学内電力使用状況」のデータを対象として検討した。Keras(on TensorFlow)を使用した。




簡単な考察
  1. 約1日半の実測データのうちの6割を使って学習。(夏期休業中の金曜と土曜のため、電力消費は少ない。)
  2. ここでの学習とは、時点tでの実測値とそれ以前の連続nステップ(ここではn=2)前のデータから成る順序付きセットを、(t+1)での実測値に結び付けることである。それらの結び付けを全部(可能な限り正確に)反映するマシンLSTM(ニューラルネットワーク)を作成することである。
  3. その学習結果にしたがって予測を行う。上図のとおり、学習が進む(epochが増える)にしたがって、良い予測結果が得られている。
  4. ただし、誤解がありそうである。評価領域での予測は、何もデータを与えずに予測するのではない。あくまで、学習済みLSTMを使って、②で示した時刻tまでの実測値のセットから次のステップ(t+1)での値を予測する。
  5. 今回の時間刻みは30分毎にしてある。したがって、基本的には30分後を予測する。しかし、その予測がかなり妥当であれば、それを元にさらにその先を自動的に予測することも可能かもしれない。
  6. 学習用領域における、学習済みのLSTMを用いた予測結果は、当然、評価領域での予測よりも良好になるはず。

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